エジプト旅行記−6

12月19日(日)−1

 8時頃にアパートを出て、雑貨屋近くのバス停に行た。ラムセス駅(カイロの中心の駅)に行くバスはあるかと、英語のわかる人に聞いてみると、あれがそうだ、これもそうだと言ってくれる。どうやらここにはラムセス駅行きのバスがたくさんあるようだ。その人は、用事があるようですぐに立ち去ってしまって、いざ乗ろうとするときにはいなくなってしまった。
雑貨屋前の道路。上を走っているのは、自動車専用道路
 どれが行くのだろうと見ていると、マイクロバス(日本のファミリーボックスカーと形状が同じ。中に8−10人くらい座れる)に乗っている車掌とおぼしき人(10代の非常に若い人が多い)が「ラムシィーース。ラムシィーース。」と言っている。どうやら、これがラムセス駅に行くようだ。
「Rumsess Station?」と聞いてみると、車掌さんはあいまいに頷いてくれた。まあ、方角も正しいし、「ラムセス」と言えば、ラムセス駅のはず。
 乗り込んでみたものの、公共交通機関の適正運賃は全く知らない。(ガイド本があればわかるんだが)ぼられる可能性があるので、すぐには支払わずに、後から乗り込んできた人が払うのを見ていた。どうやら、50pt(ピアストル:100pt = 1LE )(15円)のようだ。今回は(ジュースの時とは違って)、少額紙幣でお釣りが必要ないように支払った。
50pt紙幣

 無事にラムセス駅に到着。とりあえず、駅の近くにある郵便局に切手を買いに行った。郵便局に入って、1階の案内所らしきところで「スタンプ」とたずねると「3階だ」と教えてくれた。切手を3階で売るなんて、ちょっとおかしいなぁと思いながら、3階に行くとそれらしきところは見あたらない。近くの人に聞くと、「2階」だという。2階に行っても、今度は「3階」なんて言うのだから、どうしようもない。らちがあかないので、1階に下りて、座っていたおばさんに絵はがきの切手を貼るところを示して、「スタンプ?」と聞くと、外にまわって、向こう側だと身振りで教えてくれた。ようやく、これで切手を買えた。もう、大変である。


エジプトの切手(日本へのエアーメール用: 1.25LE:葉書 2LE:封書)

 次の今日の予定は、ガイド本を探しにナイルヒルトンホテルのショッピングモールに行くことである。これは、地下鉄に乗ればよいのでそれほど困難ではないだろう。ラムセス駅の近くにはたくさん地下鉄の入り口があり(Mと書かれた看板がある)、入った。よくわからないまま、人について歩いているとTo Platformと書かれた矢印があった。これで、切符売り場にたどり着けるに違いない。さて、到着してびっくり。路線図はなく、自販機もなく、切符は売場の人に行き先を行って購入するしかないのである。運賃も
Giza 50
Helwan 70
と、価格が替わる駅しか書かれていない。随分不親切だ。
 とりあえず窓口に並んでみたが、エジプト人のマナーの悪いこと。あとからあとから割り込んでくる。ようやく、列が切れた時点で「サダートッ」(Sadat)というと、どうにか通じて、[50pt]と言ってくれた。1ポンド紙幣(エジプトでは、少額でも硬貨は、ほとんど使われていない。流通量の98%位が紙幣だと思う。僕が硬貨を初めて手にしたのは、ついてから1週間くらい経ってから)で支払い、お釣りをもらった。ホームのどちら側か自信がなかったので、案内所の人(Tourist Police:英語を話せる人が多い)に尋ねて、ようやく目的の地下鉄に乗れた。
 改札はフランス式(らしい)で、切符を入れて、ガチャンとレバーを回すタイプ。特に戸惑うことはない。ホームにはいるとやたらとたくさんの人がいる。みんなマナーが悪く、出る人がいてもそれに逆らって無理やり入る人ばかりだ。東京でも満員電車といえるくらい人が乗っているので、結構乗り込むのも大変。ドアも人が乗り込んでいる途中でも平気で閉めてくるので、早めに乗り込まないと置いてきぼりになる。車内には当然!アナウンスはないので、着いた駅の表示(ローマ字表記あり)を見て降りなければならない。
 無事にサダト駅に降りて、ラムセスヒルトンのショッピングモールを見つけて、歩いていると、一人の男が親切そうに話しかけてきた。

(エジプトの路線バス)
 行き先表示はアラビア文字のみ。系統番号が前のフロントガラスに、当然のように古代アラビア数字で書かれている。(バスのガイドブックは見あたらないから、新しいバスに乗るときには周りの人に聞くしかない)普通は、後ろのドアから乗って前のドアから降りるが、入ったときに車掌に均一料金(25pt or 50pt つまり7.5円か15円。30−40分くらい乗ってもこの料金。)を支払うので、後ろから降りる人も多い。後部ドアは走行中にも閉められることはなく、混んでいるときには後部ドアからはみ出て乗っている人もいるくらいである。バスはなかなかきちんと止まってくれず、飛び乗り飛び降りが日常茶飯事。当然、停車ボタンなどはないから、運転手に「降りるから止まってくれ。」と言わなければならない。英語はとても通じそうにないので、最後の方は日本語で「降りまーーす!」と言っていた。。

バスのチケット 25ptと50pt
(2行目右端に、古代アラビア数字でそれぞれ、25、50と書いてあります)
25pt、50ptと書いてある右横。古代アラビア数字は、ここで勉強!


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