エジプト旅行記−4

12月17日(金)−2

 なくしてみないと、それがいかに大事かがなかなかわからないものだ。ガイドブックがなければ、どこに何があるかもわからないし、観光地のホテルがどこにあるかもわからない。しかも、まわりには日本人旅行者は一人もいない。。。。いったいどうしよう。。
 マホメットさんは、14−15時に来てくれるということだったが、なかなか来てくれない。15時30分くらいになって、ようやく後ろのへこんだ車に乗って迎えに来てくれた。このへこみを直すために、修理屋に行っていたらしい。ガイドブックを無くしたことを話すと、「それは大変だ。仕方ないから、本屋に行って英語版のガイドブックを探しに行こう。」と言ってくれた。
 自動車で町の方向に出かけたが、あいにくの大渋滞。なかなか車が進まない。と、マホメットさんが急に
「時間がないから、君を適当なところで降ろす。後は自分で探してくれ。」
と言い出した。私は訳が分からず、
「でも、私はガイドブックがないと困る。どうして連れていってくれないのか?」
「わかるけれど、時間がない。私は家に帰る。」
「仕方がない。じゃあ、僕も家まで連れていってくれ。」(そもそも、地図も何も持っていないのだから、町の真ん中で降ろされてもどうしようもない)
(マホメットさんは殆ど日本語は話せないので、英語で会話しています)
 というやり取りがあった。私は、???である。いったい急にどうしたのだろう。聞いてみると、お祈りをする時間が迫っているらしい。
(17時過ぎに4回目のお祈りタイムがある)さすがにこの時は、イスラム教徒のこの考え方には納得行かず、かなりムッときた。(2週間後くらいには、ようやく理解しましたが。。)またも、お祈りに振り回されてしまう。

  戻ってみるとまだ時間があったので、マホメットさんが、近所の雑貨屋のおじさんに私を紹介してくれた。これで、とりあえずは、ミネラルウォーターその他の日常品は、ぼられることなく買えることになりそうだ。少し安心。

  17時頃一度別れて、22時にまた会う約束をした。さすがに疲れてしまったので、21時半まで寝ていた。22時頃マホメットさんのところに行き、それからマホメットさんのお父さんのところ(ヘリオポリス:高級住宅街)に連れていってもらった。23時頃だというのに、まるで昼間のように明るく、大勢の人が行き来していた。ラマダーンの時期は、このように夜遅くまで起きて出歩くのが普通のようだ。

  随分と遅い時間にアパートについたが、全員起きていて、これから本番という雰囲気。家族を紹介してもらったが、マホメットさんのお父さんは複数の奥さんを持っているようで、his wifeがマホメットさんのお母さんではなかった。(マホメットさんのお母さんは、現在アメリカに住んでいる)室内にはアンティーク、中国の花瓶といった普通の日本人にはとても買えそうもない素晴らしい調度品があった。さすが、エジプトのお金持ちは本当にお金持ちだ。マホメットさんのお父さんは話し好きで、エジプト航空が米国の近くで撃墜された問題などについて話をした。
 ・・この撃墜事件の被害者に対して、アメリカが保証をしているのは、絶対裏に何かあるということらしいが。・・

  アパートに帰ると深夜2時近くになっていた。すっかり疲れてベッドにもぐり込んだが...


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